5.04.2014

ヒマラヤ日記 10日目


今ダラパニという村のロッジのベッドでこれを書いてます。
時刻は夜の8時。ダラパニとは水道水という意味らしいのですが、水道は通っていません。今日でマナスルサーキットは終わりました。 
人の暮らす地域を通過していく旅なので、ステルステント泊などは似合いません。逆に失礼でしょう。ロッジのベッドで起きる度にここはネパールなんだと毎度思い出しています。快適過ぎていつものミニマルな山の旅の暮らしとは異なります。

 
 ビンタンのロッジの部屋の窓からの景色


 西側から見るマナスル


 U.L.FramePack TWOプロトタイプ
ONEとMINIの中間のサイズ。ONEと同じくXフレーム構造。背負い心地をぐっと上げるために、ウエストベルトの取り付け構造にこれまでに無い新しいデザインをテスト中


 水力発電所
山のいたる所に小さい水力発電所がある。


 ベジローストポテト


明日から、アンナプルナの地域に入ります。今日は、
標高3800mのビンタンから、1963mのこの村まで、ひたすら下山してきました。ビンタンの村からは、裏側のマナスルが一望出来る凄い場所です。サマゴンから見たマナスルとは全く違う見え方に驚きました。トレイルも、森に溢れていて、規模の大きさはちがいますが、北アルプスの上高地から登っていく道のような清々しい雰囲気です。昨日降った雪が、山々を白化粧してとても美しいのです。午後を回ると風が強くなってきました。来た道を振り返り、ラルキャラパスがある山々を見ると、雲がベッタリと取り付き雪を降らしているようです。今シーズンは、4000mを越えた地域は雪が多く、5000m~となれば尚更だと思います。途中の村でようやく携帯の電波を拾う事が出来たので、幾つか仕事の進捗とトラブルについての確認をすることが出来ました。マナスルサーキットの裏側の地域もグルン族の村が多いらしく、どの村もロッジの建設ラッシュでした。こんなに作って大丈夫なのかと心配するぐらいです。外国人である我々は、古い景色や文化に触れられなくなることを悲しむのですが、当の本人達には関係の無い話でしょう。彼等自身が残したい文化、変えて行きたい生活を選択するのです。今日のゴールのダラパニは、アンナプルナ地域の起点にもなっていて、ジープが入ってくる事が出来ます。


このロッジで今後行く予定だった、ナー村、
5000mを越えるカランパスの情報収集をガイドさんが、同じ宿で一緒だった別のガイドさんにした所、余りにもテクニカルで難しいという事でした。一日の行動時間も予想以上にかかるとの事。この雪で誰も入って無いだろうからトレースも期待出来い。辞めた方がいいと言うのです。
正直、今更何なんだ…。と思いました。ガイドさんは足もくじいているし、装備も無いから山に入れないと言っているのです。事前にガイドさんはこの地域を歩いていないとは聞いてましたが、トレッキング会社は、山の情報を知りもしないで、ただパーミットの習得手続きをするだけなのでしょうか?今年は雪が多く残っているという情報は事前に持っているようでしたので、もしこの地域の情報を知っているのであれば、事前にそれ相当の準備をガイドさんにさせるべきでしょう。出発してからの色々と出来ない事が起こっているこの状況を振り返ると、余りにも適当過ぎる。と思うのです。終始ガイドさんに振り回されています。それなりに高いお金を支払っているのだからガイド会社はしっかりとして欲しいと思いました。何よりも出来る出来ない、難しいか、難しくないのか、知っているのか、知らないのか?は、出発してからではなく、事前にハッキリとして欲しいと思いました。ガイド会社はただ高い金をとって、ガイドを斡旋するだけの存在でしかありませんでした。僕らの歩きたい行程などガイドさんにはほぼ話は通っていなかったようです。今後、ヒマラヤに始めて行く方で、エベレスト街道やアンナプルナ以外の有名で無いコースや、通常よりも早い行程で進みたいという方は、ガイドを雇わなくても入れる山域(エベレスト周辺、ランタン、アンナプルナ山域)を選んで個人パーミットを修得するか、ガイド会社を通じてパーミットを修得するなら、会社としてその地域の知識があるのか、同行のガイドさんと行程の確認が取れているのか、ガイドさんの準備は万端か、難しいと思われるポイントは何処か、しっかり確認するのをお勧めします。日本人と間違えるぐらいに日本語が達者なスタッフを抱えている会社もいくつかあります。地図から見える地形と雪、高度、行程、ガイドさんの装備を考えて、今回は残念ながらカンラパスの道は諦める事にしました。ゆっくりとアンナプルナサーキットを楽しもうと思います。カンラパスに向かう前にこの情報が得られたのは良かったと思ってます。
もし僕等がそれ相当の準備をしてきていた場合どうなるのかともお
もうのです。ガイドさんは僕らと違ってテントもクランポンもストーブも持ってきていないのですから。でも、ルールでこの地域はガイドさん同行で無いと入れない地域なのですネパールではそれ等の情報も僕等が事前に知っておかないといけないルールなのかも知れません。
せっかく高地までロッジや村があるのだから、
カトマンズでも高地の残雪状況くらい掴めるような仕組み作りが出来ればと思います。