2011.10.18
本格的に雪が降り出す前に、北アルプスへ行きたい。
霜が草につき、まるで花のように見える。
下界には雲海が広がり、溢れ出た雲が、稜線を越えていくのが見える。
稜線は少し風が出ていたので、お互いにe-ventのジャケットをウインドシャツの上にさらに羽織る。
大量の食料は、大型のOPSAK二袋分に収納。ずっしりと重たい...。持ちすぎた。なのに、コーヒーを忘れたりとか...。バックパックはXのフレームが効いて、ブレも少なく、重さにひっぱられずに背中上部の肩甲骨で背負う事が出来た。
お昼ごはんは、水の節約を考えて、パンにチーズにベーコンのサンドイッチ。
それにミニトマト。ミニトマトが持つ水分がとても美味しい。水を飲むよりも元気になる。
多少重たくても、水を運ぶ気持ちで持って来る価値がある。
五色ヶ原は近くに見えるが、なかなか近づかない。
並走して、黒部湖と北アルプスの稜線が何列も走る。
ザラ峠。すぐ下の雲海から、雲が溢れ出ている。秋は雲海が多くおこるらしい。切りだったカルデラの崖と、五色ヶ原の大地、雲海のコントラストがとても美しい峠だった。
ザラ峠を越えると五色ヶ原に入る。
五色ヶ原キャンプ場まで誰にも会う事も無く、キャンプ場にも誰もいない。水場も無い。
美しい台地に僕らだけ。太陽が沈むと途端に寒くなる。満点の星空が広がる。夜には、こんな高度でも何かの足音がする。近づいてきて、近くの建物のドアにぶつかった音が聴こえた。寒くてうとうと目も覚めたりもしたが、気持ちよく眠れた。
本格的に雪が降り出す前に、北アルプスへ行きたい。
今年立ち上げたばかりの山と道に、ありがたい事に多数のご注文をいただき、夏も秋も製作に費やした。うれしい反面、二人で山に行く時間をほとんど作る事が出来なかった。北アルプスに初雪が降り、小屋も締まりはじめた頃、ようやく大方のお客様への縫製が仕上がり、大変おまたせしてしまっていた納品が終わりを迎えようとしていた。
Sky High Mountain Worksのイベントの終了後、すぐに鎌倉に戻り、トラブルの為に遅れてしまっているお客様以外の納品をようやく終わらせる事が出来た。長い間製作をしてきた商品が完成して、お客様に向けて発送されていくのを見送り、身体を休める暇も無くバタバタと準備をして、その夜のうちに、高速バスで富山へと向かった。準備は本当にバタバタで、乗車場所を変更するなど、ぎりぎりどうにか、間に合った感じだった。
急ぐのにも理由がある。雪が本格的に降り出す前に北アルプスへ行きたい。天気予報では、高気圧が張り出し、明日から2日間は天気が良さそうだ。その後は山の天気。どうなるかは分からない。天気が持つかもしれない。
本当は、北アルプスを日本海から歩き、黒部を横断し、北アルプスを山、温泉、渓谷ともに、味わいつくすハイクをしたいと前から考えていたが、タイミング的には少し遅すぎた。
すでに初雪がふり、小屋も締まっている。出発直前に、代々木公園のイベントの話もいただき、最長でも4泊5日しか時間は取れ無かった。
そこで、室堂から入り、上高地、もしくは新穂高温泉まで歩いていこうと考えた。
前に、折立から薬師岳に登った際に、立山からの稜線を一度繋げて歩きたいと思った事があったのだ。
室堂で山情報を入手する。小屋は薬師岳の先にある太郎平小屋まで全て締まっており、水も入手出来ない。2日分の水5Lを室堂の湧き水から汲み、僕のONEには3Lをパッキングした。準備もばたばたで、恥ずかしい話、一体何キロ背負っているのかが分からない。食料はどう考えても多く持ちすぎている。6日分はある。誰かに分けたいぐらいだ。僕は3kgの水を背負い、僕のONEは耐久荷重限界の11kg程のパックウェイトになっているのではないかと思う。(越えている可能性も高い...)
室堂を散策する観光客や、立山を登る登山者はちらほらいても、薬師岳方面に向かう人は誰もいない。稜線に出ると、槍ヶ岳をはじめとした北アルプスの山々が良く見える。天気は快晴、雪もまったく残っていない。下界には雲海が広がり、青空が広がる中、最高のハイク日和となった。霜が草につき、まるで花のように見える。
下界には雲海が広がり、溢れ出た雲が、稜線を越えていくのが見える。
稜線は少し風が出ていたので、お互いにe-ventのジャケットをウインドシャツの上にさらに羽織る。
大量の食料は、大型のOPSAK二袋分に収納。ずっしりと重たい...。持ちすぎた。なのに、コーヒーを忘れたりとか...。バックパックはXのフレームが効いて、ブレも少なく、重さにひっぱられずに背中上部の肩甲骨で背負う事が出来た。
お昼ごはんは、水の節約を考えて、パンにチーズにベーコンのサンドイッチ。
それにミニトマト。ミニトマトが持つ水分がとても美味しい。水を飲むよりも元気になる。
多少重たくても、水を運ぶ気持ちで持って来る価値がある。
五色ヶ原は近くに見えるが、なかなか近づかない。
並走して、黒部湖と北アルプスの稜線が何列も走る。
ザラ峠。すぐ下の雲海から、雲が溢れ出ている。秋は雲海が多くおこるらしい。切りだったカルデラの崖と、五色ヶ原の大地、雲海のコントラストがとても美しい峠だった。
ザラ峠を越えると五色ヶ原に入る。
五色ヶ原キャンプ場まで誰にも会う事も無く、キャンプ場にも誰もいない。水場も無い。
美しい台地に僕らだけ。太陽が沈むと途端に寒くなる。満点の星空が広がる。夜には、こんな高度でも何かの足音がする。近づいてきて、近くの建物のドアにぶつかった音が聴こえた。寒くてうとうと目も覚めたりもしたが、気持ちよく眠れた。