3.09.2012

ニュージーランドへ。


2011年12月31日

僕たちの今回の旅は冒険的な要素が多いロングハイクの旅になるので、帰国日をはっきりと決めない形で、片道ずつチケットが購入出来るLCC(格安航空会社)のJetstarを選んだ。

出発直前の成田空港のカウンターで起きた事....。

Jetstarのカウンタースタッフ
「帰りの航空券は購入されてますか?」

夏目
「いえ。片道だけしか購入していません。」

Jetstarのカウンタースタッフ
「......はあ(大きなため息)」
「帰りの航空券が無ければ、出発のチケットを発券する事が出来ません。ニュージーランドには、帰りの航空券を持っていないと入国が出来ないのです(キッパリ)」

夏目
「.........。...........。...........。」
「...........................。本当ですか....?」
「航空券を購入したのに出発出来ないなんてありなんですか?どうにかなりませんか???」

Jetstarのカウンタースタッフ
「今この場でニュージーランドから出国するチケットを購入してください(キッパリ)」

まさか、空港カウンターで航空チケットを購入するはめになるとは思いもしなかった。しかもチケットの購入はその場で自分でしないといけない。空港スタッフにJetstarの電話番号を聞き、電話をかけ、適当な日付けで、ニュージーランドから出国する為だけにオーストラリア行きのチケットをその場で購入。高い値段ではなく通常(?)の格安価格で購入出来たのが救いだった。後日、出国日を手数料はかかるが変更すれば良い。

今回の旅は、出発前からトラブルが続いていた。本来オーストラリアを経由して、ニュージーランドのクイーンズタウンに入る航空券を購入していたのに、出発直前にこの路線が廃止となり、急遽、オークランドを経由、しかも移動に一泊よけいにかかるという事があった。予定を変更し直すなど少し大変な思いをした。LCC(格安航空券)とはいえ、まさか購入した航空券の路線が廃止になるとは思いもしなかった。



どうにか無事出国の航空チケットを発券してもらう。
写真は、山と道の配送用のポリ袋にくるまれた「FlamePack ONE」。
バックパック..特にU.L.ザックを飛行機に預ける時には気をつけなくてはならない。山で故障する事は以外と少ないU.L.ザックが飛行機で破損するという事がある。過去にJMTでセクションハイクしたときにも、飛行機から降りて荷物を受け取ると、ザックから出ていたテープが何かに挟まったらしく、テープが生地ごと千切れていた事があった。知人も飛行機で破損した事があると聞いた事がある。テープが何かに挟まれる事が無いように、なんらかの袋に入れて預けた方が良い。


1月1日

機内で新年を迎えた。眠っていると、いきなり「3.2.1」という声で起された。「Happy New Year」というかけ声楽しくjetstarのスタッフがスキップ(?)している....。
オーストラリアのゴールドコーストで乗換えて、ニュージーランドのオークランド空港に到着する。

ハイキングを目的にニュージーランドへ入国するには検疫審査がとても厳しいと聞いていた。入国するときに提出するカードには、テント、アウトドア用ハイキングシューズ等の持ち込みがあるか、30日以内に野山に入った事があるかという質問がある。それらの質問の一つでも該当すると、特別な検査を通らなくてはならない。僕らを含めて多くのアウトドア目的と思われる観光客が検査を受ける。持ってきたテントや道具に、土が付いていないかをチェックするのだ。土に混じっている種や虫などから広がる自然汚染を防ごうとしているのであろう。僕らのタープを見て、「テントポールはどこにあるのだ?」と何度も聞かれた。「トレッキングポールを使う。」と答えてもなかなか分かってくれない。それでも、道具を全て洗って持ってきたので、問題無くクリア。最後にもう一度X線荷物検査を受けて無事入国する事が出来た。ニュージーランドだけでなく、オーストラリアも同じ検査を受けないといけない。

オークランドでは、山と道の商品の問合せをいただいた松本ご夫婦と会う事が出来た。
ニュージーランドの話を色々と伺った。共通の友人を持っていた事に驚いた。世界はせまい。空港そばのホテルで一泊する。


1月2日

翌日クイーンズタウンに移動する。クイーンズタウンは南島南部の観光都市。クイーンズタウンでは4時間程滞在してアルコールなどの道具を買い足し、テ・アナウという街までバスで移動する。

ニュージーランドのアウトドアブランド「macpac」

ニュージーランドで広く展開している総合アウトドアブランド「kathmandu」日本で例えるとモンベルのような存在らしい。


クイーンズタウン、テ・アナウ、ワナカなどの南島南部の観光都市に店舗を持つ「OUTSIDE SPORTS」燃料用アルコールやサンドフライと呼ばれる山の中で大量に発生するブヨの虫除けなどを購入する。ニュージーランドのアウトドアショップには、U.L.な道具はほぼ皆無だが、たいがいの必要な道具は入手が出来る。アルコール燃料、固形燃料なども、アウトドアショップに売っていなくても、釣りショップや、道具屋、スーパーなど、小さな街のどこかで売っていた。

OUTSIDE SPORTSの上には、DOCがある。
Department of Conservationの略で、ニュージーランドの環境保全局。
トレイルの情報、山小屋のチケットの購入。グレイトウォークの予約などを行っている。



クイーンズタウンから、テ・アナウまでTopLineというシャトルバスで移動する。時間は2〜3時間程。片道NZ40ドル(2680円程)テ・アナウは、クイーンズタウンカからさらに南の都市で、ミルフォードトラック、ケプラートラックなど、グレートウォークの出発地にもなっている。

僕たちは、ニュージーランドの長いハイク旅行の手始めにテ・アナウを拠点に、明日からケプラー・トラックというトレイルを歩く予定にしていた。新しいTe Araroaとは違う...ニュージーランドを代表するグレートウォークの一つだ。60km程の完全な周遊トラックとなっており、Te Anauから歩いて山に入って、歩いて街に戻ってくる事が出来る。

宿泊は、YHA(ユースホステル) Te Anaouに宿泊した。ものすごくきれいなキッチン。広い中庭。人気のある宿でほぼ満室だった。ドミトリーのシェアルームに泊まる。ニュージーランドの夏は昼がとても長く、夜の10時まで明るい。スーパーでラム肉のステーキやチーズなどの夕飯と明日から入る山の食事を購入した。ワインが安くてすごく美味しい。ケプラートラックの話に入る前に、ニュージーランドのハイキングについて、後日基本情報を簡単にまとめてみようと思う。