南アルプスはハイクローグの豊嶋さん(TRAILSにインタビューが掲載されています。)と駒ヶ根駅で待ち合わせ。名物のソースカツ丼を食べてから由美子と3人で市野瀬から地蔵尾根を登りはじめました。南アルプス深南部に抜けるまで1週間のハイクのはじまりです。中央アルプスの空木岳から続ける際には、高鳥谷山、戸倉山を縦走して市ノ瀬に入ればロード歩きを最小限にして山を繋いで歩けると思います。
DAY01
市ノ瀬〜松峰小屋
途中道が分からなくなったりしながらも、(林道をいけるところまで歩いていくのが正解だったかな。)後半は深い森の中を楽しめました。
9/18 午後16時40分 松峰小屋
松峰小屋でこの日は終わり。
DAY02
松峰小屋〜両俣小屋
翌日稜線に出て仙丈ヶ岳を目指しました。
仙丈ヶ岳で昼食カレーが食べたかったけど、この時は平日で用意が無いみたいでした。
仙丈ヶ岳から先の熊ノ平小屋までは距離があるので、手前の稜線を降りて、両俣小屋に降りました。
同行した豊嶋さんにお灸をいただく。テントでやると煙たくてすごい感じになるけど、なんか良かったです。
DAY03
両俣小屋〜熊の平小屋
両俣小屋から北岳の道は両俣小屋の小屋番さんからは、台風で道も崩れているのでお勧めしないと言われましたが、その日の夕方に北岳から下ってきたカップルにトレイルの状況を聞いて、行けると踏んでGOしました。稜線までのとりつきまでは、沢沿いに登っていきます。途中、沢歩きの人と思うルートのテープにひっかかって、ロストしたりしたけど、この日は渡渉も無く歩く事が出来ました。
けっこうな急なトレイルを登って、北岳につながる稜線に出ます。
途中豊嶋さん持参の単眼鏡で先の様子を確認したり。
北岳までくると富士山が目の前に見えてきます。
ちょっと天気が悪かったけど、すごい見晴らしでした。北岳の小屋ならカレーがあるに違いないと勝手に期待しながら歩いてきましたが、カレーはありませんでした。でも行動食は充実していたし、小屋のスタッフさんがすごくいい感じの人ばかりで気持ちよかったです。
由美子が高山病でほとんど動けなくなり、豊嶋さんに熊ノ平小屋まで走ってもらい、小屋の予約をお願いしました。
北岳の先の小屋の食事はあまり期待していなかったけど、逆に期待を裏切るいい食事ばかりでした。熊の平小屋は豚の大きな角煮定食が美味しかったです。
由美子はほとんど御飯は食べられずに、一晩小屋に止まって明日様子を見る事にしました。
僕たちはテント泊。
南アルプスハイク道具一式。
DAY04
熊の平小屋〜三伏峠小屋
翌朝も由美子の体調は回復しなくて、由美子だけ先に下山する事になりました。
豊嶋さんは先に出発し、僕は途中の三峰岳まで一緒に戻って由美子を見送る事にしました。
由美子を見送った後、一人山を走り豊嶋さんの後を追いかけました。
天気は快晴で道も最高のすごく気持ち良いトレイルでした。
塩見岳。天気も気持ち良いし、最高のトレイルが続きます。
疲れてきたら、休憩時には靴も靴下も脱いで、乾かして、軽くマッサージしながらストレッチをすると、けっこう回復しますし、靴を履き直したときの感じが最高ですので、是非お試しになってください。
風と天気とトレイルの気持ち良さが伝わりますか?
豊嶋さんとは三伏峠小屋に15:00前後に合流してこの日はここで泊まる事にしました。写真は消臭用にもってきた焼きミョウバンの粉を靴やバックパックに振りかけて消臭中。匂い消えます。
三伏峠小屋の夕食もけっこうなボリューム。
帰りのバスにのれた由美子とも連絡がとれてほっとしました。
DAY05
三伏峠小屋〜百聞洞山の家
翌日は南アルプス名物の百聞洞山の家のトンカツを食べたいので、深夜3時に起きて、4時頃に出発しました。写真は少し早く起きたのでテントの中で軽く朝食を作っているところです。
ガスの中のナイトハイクはなかなか幻想的でしたが、終日ガスなのかと少し落胆もしてました。
日の出と共にガスは消え去りました。こういった事はよくある事ですが、体験するたびに深く感動します。
明るくなってから珈琲ブレイク。豊嶋さんが作るエナジーバーという名のスイーツとスタバのアイス珈琲。スタバのインスタントは少々高いけど、水で戻るのがありがたいです。
水場があったので、洗髪。むちゃくちゃ気持ち良いです。
荒川岳への登りはかなり急ですが、同行の豊嶋さんは完璧にハイカーズハイ状態で一気に登っていきます。
荒川岳の前岳を通過して赤石岳に向かいます。
前岳から赤石岳に向かう途中は高山植物がすごくきれいな場所でした。
赤石岳
9/22 午前11時19分 荒川小屋
荒川小屋でカレーライスを食べる。いつもカップラーメンばかりだったので、すごく嬉しかったです。
2人ともすごくテンションが高く、急ではあるけど登りやすい道で、一気に赤石岳も登りきる。
もうトンカツに向けて最高にテンションが高かったです。
南アルプスは山の一つ一つは大きいけど、岩場も少なく、歩きやすいので、ハイクが途切れる事なく、気持ちの高揚感にあわせてどこまでも歩ていけます。
赤石岳の向こうに、とうとう南アルプス最後の聖岳、光岳が見えてきました。
無事3時前に到着。うわさ以上のボリュームのトンカツでした。カレーもついていて、すごいお得感です。後から荒川小屋のスタッフの方々も遊びにきて、今年は日本海、太平洋を歩いている人が多いなど色々な話を伺いました。ここのトンカツはやはりマストです。
DAY06
百聞洞山の家〜光岳小屋
6日目も夜明け前に出発。ずっと遠くにあった富士山ももう目の前にあります。
聖岳を目指します。
夜明けを見て、日が上がった所で、荷物を乾かして珈琲タイム。
北アルプスハイクで気になった所を少し修正してテスト中。
水で戻した焼米を行動食にするのも定番となってきたころです。顆粒で戻す麦茶とのベストパートナーです。
南アルプスは大きな山ときれいな森が交互に現れて、JMTを歩いていたときを思い出します。
予定では茶臼小屋で泊まる予定がすでに小屋終いしていて、がんばって光小屋まで目指す事にしました。南アルプスの小屋終いは早いので注意が必要です。
光岳も閉っていて冬期小屋として使わせていただきました。この日は最長14時間を越えるハイクになりました。携帯の電波が丁度入って、明日以降の天気を調べたら、明日の午後から200mlを越える豪雨がくる予報が出ている事が分かりました。予定では寸俣峡までバリエイションルートを行く予定でしたが、登山道もはっきりとしない山の中で豪雨を受けるわけにはいかないので、引き返すか悩み、地図とにらめっこして、考え抜き、当初の予定通り深南部には入るけれども、寸俣峡方面と逆の西側の遠山郷に雨が降り出す前に下山するという選択をしました。
DAY07
光岳〜遠山郷
最終日。光岳からは破線ルートと破線も無いバリエイションルートのミックスですが、テープもわりかし付いていました。
薮こぎする箇所も多いし、所々色々なテープが散乱して、迷いますが、GPSを持っていれば安心です。迷うポイントはネットでも解説が出ていますし、基本稜線を歩くので、その点を注意して歩けば問題は少ないと思います。
すごくいい雰囲気の森でした。これまで歩いてきた、道のしっかりとした稜線沿いの南アルプスの道と深南部の深い森が合わさる事で、アルプスハイクがより濃いものになりました。次回は寸俣峡方面歩いてみたい。
これで7日間のハイクは終わりました。ソロもいいけどバディも楽しい。
豊嶋さんは以前南アルプス縦走を小屋終い後の10月にヘビーウェイトの荷物で行ったときには面白かったけど次は無いなと思ったそうです。今回のハイクは終わった後、すぐ次に行きたくなるぐらい軽快でとても楽しかったという事を話されていたのが印象的でした。
到着した頃に小雨が降り出す。タクシーを読んで遠山郷に向かう。この先に今は亡き自分のじいちゃん、ばあちゃんの家がある。その家から南アルプスの深南部に繋がってたと大人になって知りました。
遠山郷から豊嶋さんと一緒に鎌倉に帰り、次は最後の中央アルプスだ。と思っていた矢先、豊嶋さんから福岡に帰る飛行機から撮られた御岳山の噴火の写真が送られてきました。
Japan Alps Long Hiking について少し...後編まとめへと続きます。