8.24.2015

Japan Alps Long Hiking について少し...中編1
北アルプス編




北アルプスの行程表。親不知から焼岳を越えて平湯まで9日間。より軽くなったおかげなのか、前に黒部峡谷を越えて親不知から上高地まで歩いた距離よりも長い距離だけど、同じ日数で歩けている。テント指定地が決まっているのと天気も余り良くなかったので、自由に歩くには少し不便を感じました。
 装備はこちらのページを参照してください。靴はHOKA ONEONE。
岩場でもグリップ力が良いゼロドロップが決めてで、多少のガレ場でも気にならずに走れる。最近はアルトラのシューズもグリップ力が良くなっているという話。




バックパックは今月発表予定のTHREEの試作品。この時はウエストベルトの補助パーツなども一緒にもっていきましたが、長いハイクの中でテストしていらないという結論に達しました。テープでもある程度腰荷重が出来るように設計しています。後、メッシュもはじめて選べるようにしましたが、雨の多い日本では普通に考えるとやはり不向きかなと思いました。でも濡れたテントを無造作に入れたりとか、濡れた荷物を入れるにはすっきりと気持ちよくメッシュってなんかいいよなと個人的に思う事が出来ました。メッシュも製品化をします。その他色々と長いハイクで気がつくことをブラッシュアップして製品化しています。




DAY 01
親不知〜栂海山荘




スタート地点の親不知までは夜行バスで直江津まで出て、始発で親不知駅まできました。無人駅なので、出来れば駅で野宿したかったです。




親不知駅からトレイルヘッドまで30分程歩きます。途中、大型トラックがぶんぶんと通る道路を歩きます。けっこう怖いです。
はじめて北アルプスを縦断したときは海岸まで降りてから歩きはじめましたが、この時は二回目だったので海を見るだけにしました。



栂海新道は確か50kmぐらいだったと思います。稜線に出るまで低山のような山々を歩きます。道はしっかりしています。

栂海山荘
ここも避難小屋はありますが、中で宴会が行われてましたので、テント泊です。日が暮れる前に到着しました。水場は無いので、手前で汲む必要があります。前に歩いたときには耐荷重テストもかねて12kgオーバーの荷物を背負って歩いていてけっこう大変でしたが、今回は9kgぐらいの荷物だったのでずっと気持ち良く歩けました。



DAY02
栂海山荘〜村営白馬岳頂上宿舎泊



夜が明ける前の暗い中出発して、稜線に出る頃に夜明けを迎えました。



栂海新道は人も少なくて歩きやすいし凄くいいトレイルだと思います。
海から歩きはじめて、北アルプスの峰嶺が見えて来ると車で麓までくるのとは全然違う感慨深さがあります。



この景色のトレイルを歩いていても三国境まで余り人とは出会いません。



8/29  午後1701分 白馬山荘
夕方に白馬山荘に到着。カレーを食べたかったのですが、時間的に無理で、おつまみ的なもので夕食としました。



村営白馬岳頂上宿舎テント場
二日目を終了。行動時間13時間くらいです。



DAY03
村営白馬岳頂上宿舎〜五竜山荘



3日目 夜明け前に出発。雲海や朝日を見ながらの稜線ハイクは日本ならではと思います。





右に劔岳、奥の方に小さく槍ヶ岳が見えました。北アルプス来た!という感じです。この時は晴れてましたが、天気が持つのは夜明けから2時間くらいでその後は雲に巻かれました。





確か天狗山荘。ここで朝食。出来立てのバナナブレッドだったかな。美味しかったです。行動食も少し補充しました。







天狗の大下りとか不帰キレットとか怖い名前の岩場を抜けます。



雷鳥可愛いですよね。目のあたりとか最高だと思います。




少し晴れ間があったので、急いで結露で濡れた荷物を乾かして珈琲ブレイク中です。




8/30  午前1142分 五竜山荘
午前中に五竜山荘に到着。天気も悪く、この先が危険ポイントでかつテント場まで遠いので、ここでこの日は終了。次回があればその先まで行っているかも。
五竜山荘は携帯の充電器もあるし、タバコも売っているなど、けっこう設備が充実しています。



DAY04 
五竜山荘種池山荘泊


4日目は深夜三時位に出発。明かりは小さなe-Lightとハンドライト一つ。


真っ暗の中五竜岳を越えて、八峰キレットが見えてきた所で少し怖くなって、日が上がるまで夜明けを眺めていました。夜明け前の山の景色を誰もいない中で見ているってすごく好きです。

 




キレット小屋 この日も夜明け後にすぐに天気が崩れました。





峰キレットの近く。下ががっつりと崖になっています。右の鎖のある細い道を行く。





鹿島槍ヶ岳 ガスって小雨降ってるけど山はいいですね。




雲がダイナミックですごくわくわくしたのを憶えています。



8/31  午前1140分 冷池山荘
昼食。いい小屋でした。




雲が稜線で遮られています。



8/31  午後1331分 種池山荘
昼過ぎに種池山荘に到着。テント泊でも夕食食べれると書いてあったので、ここでこの日は終了にしました。大体3時くらいまでに到着すればテント泊でも夕食食べさせてくれる所は多いと思います。




DAY05
五竜山荘種池山荘泊




5日目は深夜2時頃に出発しました。毎日朝日が登ってからすぐにガスに覆われていたので、急いで、稜線から黒部湖が見える時間にたどりつきたいと考えました。



9/1  午前456
あるきはじめて3時間くらいたって、少し明るくなってきたので朝食。みそ汁に焼米。



夜明けと共にガスがせまってくる。稜線の道を急いで歩いて、ガスに覆われる前にギリギリ黒部湖を見渡す事が出来た。針ノ木岳の手前。前には立山の稜線がそびえ立つ。過去に立山の稜線を歩き、黒部峡谷を歩き、次はこの場所からこれまで歩いてきた山をみたいと、ずっと歩いてみたかった稜線をようやく歩く事が出来ました。感無量。





9/1  午前913分 針ノ木小屋
早い昼食。カップラーメンが切れていると言われて、スタッフ用の焼きそばを特別に分けていただく。山で焼きそばを食べたのははじめて。




雷鳥は本当に可愛い。アルプスきて雷鳥に会えないとがっかりする。この時のハイクは雷鳥の砂浴びなども見る事が出来ました。





窪小屋へ。ここの小屋はすごくいい。と聞いていたので、この小屋だけ小屋泊にしました。噂通りのすごくいい小屋で、僕以外にも日本海から太平洋をスルーハイクしている別のハイカーも泊まっており、彼もこの小屋だけは小屋泊にしたと言っていました。前日にも別のスルーハイカーがこの小屋に泊まっていたそうです。それぐらい注目されている小屋という事だと思います。ベジの美味しい料理にボランティアで手伝っている人もいてアットホームな雰囲気。思うにいい小屋はボランティアで手伝っている人がいるな〜と思います。



DAY06

船窪小屋三俣山荘泊


朝食を食べて出発。ボランティアのお手伝いさんが鐘を鳴らして見送ってくれました。鐘が朝日があがる美しい朝に響いていました。足の調子が悪くなっていたので、この日はゆっくりとあるいて4時間くらいでハイクを終了して休もうかと考えていました。





この日は朝日が上がってもガスに覆われる事なく、はじめての夏日らしい青空が開ききった最高のハイク日和となりました。左に槍ヶ岳もくっきりと見えます。





最高に気持ち良くて、膝の痛みも忘れて、どこまでも歩いていきたいと思いました。
当初泊まる予定だった烏帽子小屋でカレーライスを食べて(この小屋桃缶かパイナップル缶が売っていました。食べれば良かったと出発してから後悔...)元気つけてさらに歩いていく。15時を越えてくると天気も怪しくなり、雲に覆われはじめました。



16時を越えると、登山客もいなくなり、一人山を独占状態。(山小屋泊の人は料理の準備と予約した人がくるか山番の人も不安になりますので、15時には到着しましょう。)
鷲羽の稜線。





鷲羽の頂の手前あたりでガスも晴れて、雲ノ平が見渡せる。雲の切れ目から光が広がって、すごく美しい景色だった。日が暮れる前の美しい景色。 三俣山荘に到着したのは日も落ちて暗くなった18時くらいだった。このハイクのベストDAYでした。終始笑い顔の一日でした。




DAY07
三俣山荘北穂高小屋泊




この日は最高の夜明けでした。
真っ暗の中ハイクして、少しずつ明るくなってきてピンクから紫やら色々な色に変わっていく最高の夜明けの中をハイクするのってむちゃくちゃテンションが上がります。




三俣蓮華の巻道からの西鎌尾根最高に好きです。




9/3  午前927分 槍ヶ岳
槍ヶ岳で朝食にカップラーメンを食べて、大キレットを目指しました。






小雨降る中の大キレット越え。





長谷川ピークかな?
雨も少し強くなってきたので、奥穂高小屋は諦めて、昼前に北穂高小屋でハイクを終了。
個人的には大キレットよりも北穂高〜涸沢岳のほうがやっかいに感じる。





夕飯の焼米にみそ汁。北穂高のテント場は小屋から遠いですね...。




DAY 08 
北穂高小屋上高地泊


雨もなかなか上がらないので、ジャンダルムは諦めて、奥穂高まで行って、前穂経由で上高地まで下りる事にしました。雨で視界も悪くて緊張しました。




前穂高を越えたあたりで雲を抜けました。岳沢小屋の手間はお花畑が広がってました。





上高地到着。ひさしぶりの下界という感じです。ここで由美子と合流。





小梨平でテント泊。写真は終始お世話になってきた激ウマのほたる烏賊の一夜干し。行動食にも良し。ライターで炙って食べるUL食。




DAY 09 
上高地平湯



雨降る中、上高地から焼岳を目指します。文太郎もそうしたようです。




焼岳小屋はかわいらしい古民家という雰囲気でとてもいい感じでした。





焼岳を越えて中の湯温泉に下山。温泉を出た所でものすごい豪雨になりました。そんな中ロード歩きもいやなので、タクシーを呼んで平湯で9日間の北アルプスハイクを終了しました。下山後のお楽しみは飛騨高山で。 中編2の南アルプス編につづく。