Standard Edition
推定重量 287g(付属品含まず/確定数字ではございません。)
本体:1.3oz Silicone Coated Ripstop Nylon (aka SilNylon)
ポケット:70 Denier PU Coated Ripstop nylon fabric
サイドポケット:LYCRA TAFFTA
ボトム:X-Pac VX21
背面:3D Mesh, 200 denier coated nylon Oxford.
止水ファスナー:YKK AQUAGUARD
Custom edition sample
推定重量 重量:272g(付属品含まず/確定数字ではございません。)
本体:1.3oz Silicone Coated Ripstop Nylon (aka SilNylon)
ポケット:CTF3 Cuben Fiber / CT3.5k.18 Black color
サイドポケット:LYCRA TAFFTA
ボトム:Dyneema X Gridstop
背面:3D Mesh, 200 denier coated nylon Oxford.
止水ファスナー:YKK AQUAGUARD
山と道 MINI Standard Edition Black
山と道 MINI Standard Edition Red
山と道 MINI Standard Edition Navy
はじめて試作品を製作してから長い時間をかけてブラッシュアップしてきました。
先日歩いてきたTe ARAROAを中心としたニュージーランドのトレイルでは、 Yumiは全行程575kmをこのMINIの試作品を背負って歩きました。そこで得た経験を元にさらにブラッシュアップしたのが山と道の新しいバックパック"MINI (ミニ)"です。
MINIで目指したのは、ハイカー、バックパッカーの為の、使える小型バックパックでした。
25Lとはいえ、デイハイクだけでなく、U.L.装備であれば1泊、2泊のバックパッキングも十分に出来る容量を持っています。そうなると当然重量はある程度嵩む事になります。重量でいえば5kg~8kgぐらいでしょうか。MINIもFlamePack ONEと同じく、ある程度の重量を快適に、そして、気持ち良く、どこまでも歩いていきたくなるようなバックパックを目指しました。
シンプルな小型バックパック
MINIのデザインは、シンプルに基本ショルダーベルトで背負うスタイルにしました。ショルダーベルトに内臓しているパッドの硬さと、厚さに随分と試行錯誤を繰り返しました。
固めのパッドを使用しているバックパックというと、思い浮かぶのは、U.L.バックパックの元祖、Ray way BackPackです。ここから全てのU.L.バックパックがスタートしたと思うのですが、このRay way BackPackは、基本シンプルにショルダーベルトのみで背負うスタイルで、固めのパッドでがっちと上半身に荷重する形になっていました。一度背負ってみると、パッドの硬さが気持ちよく。重量を上半身全体で荷重出来るのを実感出来ます。しかし、長時間背負っていると肩の痛さが気になる人も多かったようです。MINIでは、硬さの中に柔らかさを表現する為に、パッドにパンチング加工を施す事で硬さと柔らかさを同居させる事にしました。
何故固いパッドなのか?
ニュージーランドでロングハイク中、バックパックに関していくつかの直感を得る事が出来ました。帰国してから試行錯誤の末に気がついた事の一つは下記の通り。
「バックパックは、極論全て鋼鉄製で出来ていれば良い。」
バックパックの理想は全てが固く、背面だけでなく、ショルダーベルトも、ウエストベルトも、袋も全てがフレームのように固い事では無いかと思いました。でもそれは、僕たちが重さも硬さも感じる事が無い鋼鉄製のロボットで出来ていればの話です。僕たちがもし、ロボットのような身体を持っていれば、バックパックを身体全体で効率的に荷重する事が出来るのではないかと思います。
実際には、僕たちは重たいものは背負えないし、バックパックが固ければ、身体を痛めてしまいますし正直苦痛です。僕たちが快適に背負えるように、バックパックを”人間”にあわせて、柔らかくし、軽くし、フィット感を良くして気持ちよく背負えるようにする必要があります。登山靴でも同じような議論はあるかと思いますが、道具としての効率性と、使い勝手とのバランス。使用用途など、どんなコンセプトで作るのか各メーカーのセンスが問われるのではないかと思っています。
山と道 MINIでは、固く薄いショルダーベルト2本で気持ちよく荷重が出来るバックパックとして仕上がっています。
これは25LのMINIだから選択出来た事でした。パッドが固い事によって”背負える感”の気持ちよさと、柔らかい”フィット感”とのバランス。FlamePack ONEでも固いパッドをテストしましたが、固いパッドは十分に荷重が出来て背負えるのですが、冬山装備の重たい重量ともなると、肩への食い込みが気になりますし、腰荷重と上半身全体での荷重との"
気持ち良さ"のバランスが正直難しい。なんだか「気持ちよくない。」と思う結果となりました。
MINIは、25Lという小型バックパックという事もあり、重くても8kg程のパックウェイトでみなさんが使われる事を想定しています。これぐらいの重量であれば、肩への食い込みがさほど気になる事も無く、ショルダーベルトの硬さによる不快さよりも、上半身全体に気持ちよく荷重が出来る”背負える感”の気持ち良さの方が勝ると思います。
とここまで書いてみましたが...実際に背負ってもらっても、ここまで感じてもらえるものか。普通のバックパックじゃん。と思われる方が多いかもしれません。
U.L.バックパックのオリジンスタイル
背面には、付属品としてミニマリストパッド(45 x 90 x 0.5cm)を四つ折りにして入れています。背面にカーボンフレームを入れるか迷いましたが、基本的な構造は元祖U.L.バックパックと同じにしました。四つ折りにしたパッドがバックパックのフレームの変わりになる構造になっています。先述の話であれば、背面も硬さが有った方が構造的には背負えるのですが、〜8kg程のパックウェイトであれば四つ折りのミニマリストパッドが背面に入っているだけでも十分だと思い、固い部分はショルダーベルトのみとしました。
ミニマリストパッドは、MINIのフレームであり、背面パッドであり、時にはスリーピングマット(もしくは補助)としてお使いいただけます。僕はこのシステムにBackPad15を持って、泊まりがけのハイクに出かけたいと思っています。元祖U.Lというとパッドをバックパック内部に巻くスタイルが基本ですが、僕自身は背負いやすさでいうと、巻くよりも四つ折りにして、背中側に寄せる方が、背中側がより固くなり背負いやすいと思っています。
巻くのはバックパックの形を出す。パッキングのしやすさではより有効的かもしれません。
MINIの拡張性
上の写真と比べていただけると分かるかと思いますが、バックパックの上部が拡張して、ある程度の容量をバックパック内部に収納する事が出来ます。
上部の拡張だけでなく、トップストラップ、フロントのストレッチコード、ボトムのストレッチコードなどを使う事によって、25L以上の容量を持つ事が可能になります。
FlamePack ONEと同じく、フロントサイドに、トレッキングポール、アイスアックスなどをホールドする事が可能です。数泊のU.L.ハイクを想定した作りになっています。
腰には付属品のウエストベルトを装着する事が可能です。このような構造を「揺れ防止の為のベルト」と言われる事が多いようですが、けっして揺れ防止だけでなく、ウエストベルトをする事によって、バックパックが背中、腰により密着し、ウエストベルトを通じて、腰への荷重も少なからず出来ていると思います。
胸のスターナムストラップは、片手にトレッキンポールや水筒を持ったまま、もう一つの空いている手で止められる構造になっております。シンプルにハイクの気持ち良さを少しでも邪魔したく無いという気持ちです。
スターナムストラップを胸あたりで締めると胸骨に荷重が出来て背負いやすくなります。
しかし、ハイク中に深呼吸をすると、吸い込んだ空気によって胸が膨らむ事によって、ストラップが胸を締め付けて苦しくなる事もあります。胸にストラップを締めたいけど、苦しいからいやだ。と悩む人もいるのではないでしょうか。山と道では、胸にストラップを締め付けても、深呼吸した際に、胸が大きく膨らむのにあわせて、スターナムストラップに使用したストレッチゴムが伸び縮みするようになっており、胸が締められて苦しくなるのを緩和するようになっています。
サイドポケットのライクラが良く伸びます。写真は1Lのボトルを収納しています。
長物はサイドのコンプレッションコードに引っ掛けて落ちないように止める事も出来ます。
577kmのハイクでもこのサイドポケットが大活躍しました。たくさんの荷物を入れる事が出来ます。
スターナムストラップを胸あたりで締めると胸骨に荷重が出来て背負いやすくなります。
しかし、ハイク中に深呼吸をすると、吸い込んだ空気によって胸が膨らむ事によって、ストラップが胸を締め付けて苦しくなる事もあります。胸にストラップを締めたいけど、苦しいからいやだ。と悩む人もいるのではないでしょうか。山と道では、胸にストラップを締め付けても、深呼吸した際に、胸が大きく膨らむのにあわせて、スターナムストラップに使用したストレッチゴムが伸び縮みするようになっており、胸が締められて苦しくなるのを緩和するようになっています。
サイドポケットのライクラが良く伸びます。写真は1Lのボトルを収納しています。
長物はサイドのコンプレッションコードに引っ掛けて落ちないように止める事も出来ます。
577kmのハイクでもこのサイドポケットが大活躍しました。たくさんの荷物を入れる事が出来ます。
背面の背中側に、FlamePack ONEと同じく3Dメッシュを使っています。
他にもこれまでのテストで気がついた事など、色々と盛り込んでおりますが、ご質問があれば、展示会会場でお答えさせていただきます。
後、3日後に発表ですが、恥ずかしながら実はまだ一部デザインに手を加えています。
発表前に細部の修正をこれから行っていく予定です。
僕自身も、新しいMINIで、遠くまで歩いていきたいと思っています。