山と道 U.L.FramePack ONE は、
新しい素材の導入。若干のマイナーチェンジを行いました。
山と道 U.L.FramePack ONE
CT9K.18 x Sil Black
重量:474g(背面長48cm / ウエストベルトSサイズ)
キューベンファイバーというと最軽量の生地という印象が強いのですが、薄ければ薄い程、生地は当然弱くなります。生地は固く、ナイロン素材のような伸びが無いため、力がかかる本体への使用を避けて、外部の衝撃からバックパックを守る為に、外部ポケットに、超強力な引張強度で300Dコーデュラ以上のキューベンファイバーを採用。ヘビーデューティなウルトラライトバックパック。
厚手のキューベンファイバーを採用してますので、良い感じのスケルトン感。
右の荷物を入れても、濃い色が多少入っているのが分かるぐらいです。
Dyneema X Gridstop Jet Black x Sil Black
重量:530g(背面長54cm / ウエストベルトMサイズ)
ゴーライトJAMをはじめ、U.L.バックパックの定番生地「Dyneema X Gridstop」
安心して使えるこの生地の採用を望む声をいくつかいただいておりました。
この生地が現在メーカーサイドでも在庫切れを起しており6月以降に入手する予定です。
Dyneema X Gridstop
210デニールの生地に、68kg以上を支える事が出来るダイニーマ糸をリップストップ(裂け止め)とし、さらにダイニーマ糸から45度の角度で二次リップストップグリッドが交差しています。軽量で、非常に強度が高いこの生地は、様々なU.L.バックパックの素材として使われています。また防水の為に軽いPUコーティングが施されています。
山と道 U.L.FramePack ONE
70d Black x Sil Navy
重量:480g(背面長51cm / ウエストベルトSサイズ)
従来のシルナイロンと70DPUリップストップナイロンとの組み合わせ。FlamePack ONEのオリジナルスタイルです。
従来のシルナイロンと70DPUリップストップナイロンとの組み合わせ。FlamePack ONEのオリジナルスタイルです。
ニュージーランドの長いトレイルでずっと歩き続けていると、日本ではさほど気にならなかった事に気がついたりします。
気になった点の一つは、時には5泊以上のハイクで2人分の食料を持って歩いていると、それ相応の重量を背負う事になります。それ相応の重量を背負うには、もう少し、ショルダーベルト、ウエストベルトを強く、上半身の前面、胸骨あたりもガチっと支えたいと思うようになりました。ウエストベルトももう少ししっかりしていても良いかもしれない。ウルトラライトの2、3泊のハイクであれば、さほど気にかかる事は無いかもしれません。
シンプルで気持ち良いバックパック
MINIと平行していくつもの試作を作りテストを行ってきました。
ショルダー・ウエストベルトのデザインの見直しから、数多くのパッドのテスト。
それぞれのパッドを硬くしたり、厚みを増したりすると、その分、荷重が効果的に作用する反面、パッドのアタリが気になったり、痛みや、不快感が増す結果になったりと。様々な結果がありました。中には、不快感も少なく、ガッチリと身体に荷重出来る今後別のバックパックで検討したい方法などを見出したりもしましたが、試作テストを進めれば進める程、ONEとはなんだ。という所に立ち戻る結果となりました。ニュージーランドを長く歩く中で、気がつき、テストを繰り返す中ではっきりと意識出来るようになったのは、シンプルで使いやすく、背負い心地など、ONE独自の「気持ち良さ」こそが魅力の本質だと認識する事が出来ました。
それによってそれまで変更してきたウエストベルトなどを元のデザインに戻したりと、必要最低限の変更に止める事にしました。時間をかけて作ってきたFlame Pack ONEの本質を踏み外さないように、変更した内容は以下の通りになります。
より背負える快適なウルトラライトバックパック
ショルダーベルトの幅を若干長くして、デザインを若干変更しました。
ショルダーベルトに使われているパッドを、現状使用しているパッドよりも若干固めのパッドに変更し、厚みを1mm増しています。
ショルダースタビライザーの付け位置を胸骨に荷重がかかるように変更。
MINIと同じく、片手で止められるスターナムストラップに変更。その他、コードエンドストッパーなどもより軽くなった新しいパーツに変更。
荷物の横揺れを軽減する為に、バックパックの背面の横幅を左右2cmずつ全体で4cmを削る。これにより、ONEの最大容量が減る事になりました。
よりシンプルに快適に使いやすいように、歩きながら、サイドコンプレッションコードや、サイドポケットのコンプレッションコードを引けるように改造しました。
*ウェアなどで見られる手法ですが、コードストッパーをバックパックに縫い付けています。引っ張る事で、片手でのコードを引く事が出来ますが、コードを傷つける事にも繋がります。
トップ部分の開口部に使っている1.5mmのポリエステルコードから、硬さのある2mmのロープに変更しました。開口部のコードの取扱いがより楽になりました。
ウエストベルトのパッドを変更しました。3mmの高強度のパッドと、7.5mmの従来のフィット感が優れているパッドをあわせました。3mmの高強度のパッドが、ガッチりと腰に荷重を伝えます。
ショルダー、ウエストそれぞれ、カラビナ等の付属物を取り付け易いように、たわみを作っています。
荷物の出し入れから、背負うまで、立ったままで、スピーディに行う事が出来ます。
使い勝手、バックパックの背負い感など、気持ち良いバックパックがONEの魅力です。