1.14.2013

大雪山ハイク 旭岳〜トムラウシ


2012年9月に行った大雪山のハイク。


元々はジェットスターの日本運行記念の1円チケットを入手出来たのがきっかけ。そこに北海道の山と道の展示会をセッティングして行ってきた北海道出張。LCCのおかけで、北海道や九州などこれまで移動費が高くついていた場所が、アルプスに行く交通費よりもへたしたら安く行けるような時代になった。僕たちにとってはうれしいばかりだ。
 
 大雪山は今回はじめて歩く山域。日本最高あのトレイルとも聞いていたので、行く前からとても楽しみにしていた。予定ではMINIのテストを兼ねて、旭岳から入って美瑛岳までぐるっと5日間で抜けてくる予定だった。

DAY 1 旭岳〜裏旭

 
 旭岳に夕方前に入り、旭岳の裏を一日目の宿泊予定地とした。ロープウェイでも入れるので、観光客もたくさん歩いていた。旭岳は活火山。


札幌の山と道の展示会にお越し下さったお客様から情報を得た所によると水の入手が絶望的という声を多数聞いたので(これは時期や天候に左右されるものらしい)水を約5Lと5日分の食料を担いでの出発となった。山と道MINIのテストとして、U.L.装備とはいえ、5日分の装備とあわせると10kgを越える荷重となった。10kgを越えた荷重も山と道MINIは肩とか変にどこかに荷重が集中する事もなく、しっかりとショルダーベルト全体に荷重がかかり、支えてくれて気持ちよく背負う事が出来た。これはとてもうれしい結果だった。ただし、背負う事が出来たとしてもあまりお勧めは出来ない。8kgぐらいまでが快適荷重と思われる。


他に二組程テントの方々がいた。夕焼け、朝焼けともにきれいな場所。その日は風は無かったけれども普段は風が強そうな場所だった。


DAY2  裏旭〜ヒサゴ沼


朝日とともに裏旭のテント指定地を出発する。ここからは誰もいない。


 抜けるような景色の連続。どこまでも続く自然。
確かに...自分が知っている本州の山々とはスケール感がまた違う。


 日の出が過ぎるととたんに天気が悪くなる。
大きな雲が押し寄せてきて、すぐに、全てを覆い隠してしまった。


 視界は30mぐらい。まあまあ大雪山でも標高の高い所を歩いていたので、標高が下がればガスを抜けるかもしれないと期待して歩き続ける。


白雲岳分岐から標高を下げていくとガスも切れてきた。そして素晴らしい展望が広がり、遠くに赤い白雲岳避難小屋が見えた。


 白雲岳避難小屋に付く頃にはきれいにガスは抜けていた。振り返ると白雲岳周辺の標高の高い場所はずっと雲に覆われていた。小屋にはテントもけっこう張られていて、小屋の中も人は多そうだった。この時期は常駐の小屋番の人もいるみたいだ。最近雨が降ったおかけで水も問題無く流れていた。


 すばらしい景色の連続。道も平坦で歩きやすく、ハイクには最高のトレイル。



 途中一カ所獣臭い場所があった。


 どこまでも歩いていけそうな気になってくる。ランだったらトムラウシ温泉まで抜けるのも1日で行けると思われる。ファストパッキング(ランと宿泊を組み合わせるスタイル)にも最高のトレイル。


 ガスの切れ目から見える トムラウシは素晴らしい。大雪山連峰をアイヌの人はカムイミンタラ」アイヌ語で「神々の遊ぶ庭」と呼んだらしい。その言葉がとてもふさわしく感じられる山域だ。トムラウシはアイヌ語で「花の多いところ」とも言われているそうだ。花の多い時期にもぜひ歩いてみたい。


 けっこう早くヒサゴ沼についた。嫁もけっこう疲れていたので、予定通りヒサゴ沼でテントを張る事にした。大雪山の山小屋はどれも雰囲気があって素敵だ。


 のんびりと湖畔で昼寝をする事にした。

 北海道の有名なアウトドアショップ秀岳荘で見つけたフリーズドライの鮭!
元南極観測隊の方がはじめられた新しいフリーズドライのシリーズらしい。少々高いけど、このシャケの他にも肉類から魚類から野菜など種類が豊富。びっくりするからこちらのリンクを見てください。フリーズドライの御飯と一緒にお湯を注いで鮭御飯を作りました。 

ヒサゴ沼は本当に良い雰囲気だったな....。北海道の在住の方はここで泳いだりしているらしい。エキノコックスとか大丈夫なのかな...。
 

DAY3 ヒサゴ沼〜トムラウシ温泉


翌朝起きると天気は悪かった。
朝方悪くても天気が回復する事もあるので、祈りつつ出発。


 トムラウシ手前の日本庭園と呼ばれている所。
ガスで見晴らしは無くても、しっとりとして湿原がとても美しい。

 ロックガーデン。雨も降り出し風も出てきた。視界は20~30m程。次のルートを示すケルンが視界に入らなほどの視界不良が続く。次に歩く人が歩きやすいように、ケルンに石を積みながら歩いた。


山頂。視界無し。美瑛に抜ける事を諦めてトムラウシ温泉に下山する事にした。下山途中、こんな天気が悪い中を数組も山頂を目指して歩いてくる。100名山を目指しているのだろうと思われるけれども、なにもこんな天気が悪い中歩いてこなくても良いのにと思わずにはいられなかった。トムラウシ温泉に到着すると季節運行のバスは走ってはいなかった。9月の連休だし走っているだろうと考えていた思惑は外れた。夏場の本当に限られた時期にしか走ってないようだ。温泉宿に泊まりたかったけれども満室。どうしようかと考えていた所、同じ用な境遇の方に声をかけられてタクシーをシェアして駅に向かう事が出来た。


 駅で電車を待っているとちょっとしたサプライズがあった。向こうから自転車がふらりと駅のロータリーに入ってくる。誰かに似ているな〜。と思っていたら、嫁が「シェルパさんじゃない。」と気がついた。お声掛けすると本当にシェルパ斉藤さんだった。こうやって日本中を旅されているんだな。と思い、旅先で出会えた事がとてもうれしかった。