新しく今年もニュージーランドを歩くにあたって、1年前に歩いてきた道を少し振り返ってみたい。MAVORA WALKWAY(Te ARAROA) 51kmの続きから始まります。
キンロックのYHAのご主人が用事でクイーンズタウンに行くという事で、途中のGLENORCHYまで乗せていっていただく。GLENORCHYは小さくて美しい観光地。アウトドアショップは無く、食料の調達はあまり出来ない。この場所を起点にして山を回るなら、近くのクイーンズタウンなどの大きな町で食料を事前に購入した上でGLENORCHYに入ったほうが良い。町で明日から歩くトレイルヘッドまでのシャトルバスを予約する。
町のギフトショップで見つけたハイカーズウールという商品。足の具合が悪そうな所にちぎって詰めて使う。
泊まった宿。GLENORCHYにはYHAは無く通称バックパッカーと呼ばれるゲストハウスに泊まる。レストランが併設されている宿で、YHAと比べるとそこまできれいな感じでは無かった。
DAY 01
約束していた時間に、シャトルバスというよりもタクシーという感じの車が宿まで迎えに来てくれた。Te araroaのコースがあまり面白そうでは無かったので、カスケードサドルルートという峠越えの道を歩いていく事にした。ワナカという町まで抜けてまたTe araroaに合流する。
カスケードサドルルートは、NZでも有名なリース&ダートトラックの半分を歩き、カスケードサドルという峠を越えて歩いていくトレイル。トラックではなくルートというのは、登山道がはっきとしないハードなトレイルの事を差す。通常、ポールやサインだけをたよりに自然の中を歩いていく事になる。
通常はリーストラックとダートトラックの二つのトラック(NZではトレイルの事をトラックと呼ぶ)を繋ぎ、途中のDart Hutからカスケードサドルまで足を延ばし、4日間〜5日間ぐらいかけてまたGLENORCHYもしくはクイーンズタウンに戻って来るリース&ダートトラックを歩くのが一般的。
北アルプスの水平歩道のような、鎖もある断崖絶壁の小道の区間が少しある。
ダートトラックは 眼下のダート川沿いに山深く入っていくトレイル。
このダート川を渡る事が出来れば、グレートウォークの一つルートバーントラック、グリーンストーントラック、マヴォラウォークウェイを繋いで、町に降りる事無く、山伝いに数百キロの長大なトレイルを歩く事が出来るが、川が大きすぎるので難しそう...。川はジェットボートのツアーなども行っている。
Daleys Flat Hut
通常ここで泊まる方が多いみたいだが、そのまま小屋を抜けて先に行く事にした。
トレイルで出会った地元のハイカー。先頭の女性はレイウェイのような手製のU.L.バックパックみたいな感じだった。ムートンをショルダーベルトのクッションにしていたり、なんだかかっこ良い。
トレイルにあるサインの意味についての説明。イエローが正解で、ピンクやブルーは間違い。実際よく間違えたりした。
Dart Hut
トレイルヘッドから34km程歩いてヘトヘト。小屋についた途端に大雨になる。
出来たばかりのとてもきれいなハットだった。ハットにはたくさんの登山客が泊まられていた。情報交換などを行う。
DAY 02
左に見えるのは氷河。素晴らしい景色の中を、川沿いに歩いていく。踏み跡はある程度しっかりと付いていたので、歩きにくい事は無かった。
日本では考えられないような景色の連続。
グレーで岩のように見えるが砂で汚れている氷河。
氷河を越えてカスケードサドルを目指す。
カスケードサドルからの絶景。眼下までは1000m以上ある。雲が出ていて良くは見えなかったけれども、晴れていれば、3000m前後のNZのサザンアルプスが見渡せたのではないかと思う。眼下の川の近くに目的の小屋がある。そして明日は写真の川の向こうに抜けていく予定。
崖を下っていくような感じ。草が濡れて滑るのが少し怖かった。
Aspiring Hut
Aspiring HutにはDOCスタッフの常駐する小屋もあった。
スタッフの方に下山口からワナカまでのシャトルバスを予約してもらう。
小屋にはたくさんの登山客がいた。ハイカーだけでなく、サザンアルプスを登る本格的な登山客のグループもいた。僕らが話したグループは3000mを越える Mt Aspiringをクレパスを越えながら登ってきたらしい。途中グループの一人がクレパスに落ちそうになった(ロープで止まった)とも話をしていた。山のとりつきまで、ヘリコプターで入ったというから驚きだ。NZでは僕らが歩くトランピンと、登山、クライミングはまったく別物だ。
Mt Aspiringの動画をリンク。高所では夏でも雪が残り氷河となる。
DAY 03
羊の群れを追いながら下山する。予定時刻にシャトルバスが迎えにきた。ほとんど車が走っていないので、ヒッチハイクはかなり困難だと思われる。素晴らしい3日間だった。